あなたは包丁研ぎの角度を正しく理解できてますか?
角度の付け方を間違えたまま研いでも、包丁にきれいな刃を付けることはできません。
当然切れ味も徐々に悪くなっていきます。
逆にいうと、角度さえ気を付けておけば、初心者でも包丁の切れ味を保ちやすくなります。
ここではそんな包丁研ぎの角度と、角度を維持するためのちょっとした裏技を合わせて紹介したいと思います。
包丁研ぎの角度は45度なの?
包丁を研ぐときに重要な角度の問題。
家で包丁を研いでみようってなったときに、初心者が最初に疑問に思うところじゃないでしょうか。
そして、多くの人が「包丁研ぎの角度は45度」なんて話を聞いたことあると思います。
確かに良く聞く話ではあります。
でもこれ、けっこう勘違いしている人が多いんですよ…。
というのも、包丁研ぎで気を付けるべき角度は1か所ではないんです。実は2か所あるんですよ。
さらにいうと、そのうち一方の角度は研ぐ包丁に合わせて付ける必要があります。
1つずつ順番に見ていきましょう。
包丁研ぎは2か所の角度が重要
包丁を研ぐ時には、下記の2つの角度に気を付ける必要があります。
- 「包丁の刃」と「砥石」を重ね合わせる角度
- 「砥石」に対して「包丁の刃」を寝かせる角度
言葉で説明しても分かりづらいと思いますので、実際の写真を交えて解説していきたいと思います。
1、「包丁の刃」と「砥石」を重ね合わせる角度
1つ目は、「包丁の刃」と「砥石」を重ね合わせる角度です。
包丁と砥石がクロスした時の角度。そうなんです、このときの角度がズバリ45度なんですよ。
実際に研ぐときは、少し50度よりを意識した方が綺麗に研ぎやすいと思います。
平行でも垂直でもありません。45度~50度を意識しながら、前後にスライドさせて包丁を研ぎましょう。
押すときに力を入れ、引くときに力を抜くのがポイント。
2、「砥石」に対して「包丁の刃」を寝かせる角度
2つ目は、「砥石」に対して「包丁の刃」を寝かせる角度です。
難しいのはここですよね。
包丁の刃を砥石に当て峰をどれだけ浮かせるのか…。しかも同じ傾きで固定する必要があります。
といっても実は、このとき傾ける角度は研ぐ包丁や刃の付け方によって変わってくるんですよ。
よく「10円玉を2~4枚重ねたくらいの隙間を空ける」なんて表現をされますが、三徳包丁なのか出刃包丁なのかでも違いがあります。
さらに言うと、刃の付け方にも種類があるので答えを1つに絞ることはできません。
以降詳しく見ていきたいと思います。
包丁を寝かせる角度は包丁によって変わる
包丁研ぎの際、寝かせる角度は包丁によって変わってきます。
基本的には、「もともとついている包丁の刃の角度に合わせて研ぐ」というのがポイントです。
出刃包丁と柳刃包丁は刃の面をピッタリくっつけて研ぐ
例えば「出刃包丁」や「柳刃包丁」は分かりやすいんじゃないでしょうか。
片刃ですし、刃の角度もはっきりと見えますよね。
もともとついている刃の角度に合わせ、砥石に刃の面をピッタリとくっつけて研ぎます。
ちなみに裏面に出た”かえり”を取るときも同じです。包丁を完全に寝かせて研ぎましょう。
三徳包丁は10円玉を2~4枚重ねたくらいの角度を目安に
その他、三徳包丁などの洋包丁は、10円玉を2~4枚重ねたくらいの角度を目安に研ぎましょう。
目では分かりづらいと思いますが、なるべく元の刃に合わせて角度を調整する必要があります。
また、洋包丁は両刃ですから、両面全く同じ角度で均等に研がないといけませんね…。
包丁研ぎ初心者が自分のさじ加減で研ぐのは正直難しいでしょう。
しかしご安心を。
「包丁研ぎホルダー」という、包丁研ぎの角度を固定する便利なグッズがあるので、こちらも安心して研ぐことができます。
包丁研ぎの角度を固定する便利グッズ「包丁研ぎホルダー」
ちなみに、こちらが包丁研ぎホルダー「スーパートゲール」です。
峰に装着することで、包丁を寝かせる角度を固定してくれます。
スーパートゲールと包丁の刃の2点が、常に砥石に接地している状態で研ぎましょう。
値段もそれほど高くないので、砥石を選ぶ際にセットで購入しておくことをおすすめします。