鋼の出刃包丁を購入する時に注目すべきなのは「鋼材の規格」。
同じ鋼の中にも種類があるんです。
ざっくりと特徴を紹介しつつ、初心者が選ぶべき出刃包丁を紹介していきたいと思います。
出刃包丁に使われる鋼材の材質について
出刃包丁の刃に使われている鋼の多くは「炭素鋼」と呼ばれるものです。
簡単に言うと、わずかに炭素の入った鉄。歴史的に見ても日本ではこの素材が包丁に使われてきました。
炭素鋼は3つの規格に分類される
炭素鋼は大きく分けると、「青紙」「白紙」「黄紙」の3種類に分類されます。
さらにそれらの中でも「青紙1号」「青紙2号」といったように、含まれる化学成分の量の違いで細かく規格分けされています。
失敗しない包丁選びのためには、それぞれの材質の特徴を知ることが一番手っ取り早いです。
これからそれぞれの特徴を踏まえ、初心者におすすめの出刃包丁を選んでいきたいと思いますが、よりしっかりと知りたい人向けに下記の記事にも詳しくまとめてあります。
これを読めば選ぶべき材質もはっきりと分かるはず。
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出刃包丁は高価なほど性能が良いとは限らない
早速ですが、初心者が出刃包丁の材質を選ぶ上で意識しておきたいポイントが4つあります。
- 硬さ(包丁の切れ味)
- 靭性(包丁の欠けにくさ)
- 耐摩耗性(切れ味の持続性)
- 研削性(研ぎやすさ)
難しいところは、高価な包丁を購入すればすべての性能が良いとは限らないというところです。
硬さ、靭性、耐摩耗性、研削性は包丁の価格に比例しないという点を抑えておきたいところ。
最高級の「青紙1号」「青紙2号」は研ぎにくい?
最高級の包丁に使われている素材は「青紙1号」や「青紙2号」といった青紙系です。
プロの料理人が使う高価な包丁がこれ。
切れ味の良さはもちろんですが、他の規格と比べると切れ味が持続しやすい特徴があります。
しかし、その一方でこの出刃包丁には弱点もあります。
刃がしっかりしていることがあだとなり、初心者には研ぐのが難しいことです。
魅力的ではありますが、扱いの難しい包丁ではありますね。ほんとプロ向けといった感じ。
初心者に無難な包丁は「白紙1号」「白紙2号」「白紙3号」
ランク的に青紙系の下に位置するのが白紙系の包丁です。
初心者におすすめなのはずばりこの規格。
白紙系の出刃包丁な初心者でも研ぎやすいのでおすすめです。
白紙1号、白紙2号、白紙3号の出刃包丁は青紙系には劣るものの、その分研ぎやすいですし切れ味も十分すぎるレベルです。
これ1本を購入してしまえばずっと使えます。
初心者は白紙2号の出刃包丁を選ぼう
白紙系の包丁は、号数が低いほど切れ味が良く、高いほど刃が欠けにくい特徴があります。
要するに、切れ味の良さを選ぶのか、刃の欠けにくさを選ぶのかです。
これがなかなか難しいところ。
切れ味が重要なのは誰もが分かることですが、出刃包丁は刃の欠けにくさもなかなかに重要です。
実際、硬い骨を断ち切ったり魚の頭を割ったりしていると、刃が欠けることは珍しいことではないからです。
初心者は中間に位置する「白紙2号」を選ぶのが無難ですね。
実際この包丁は多くの人に使われています。プロの料理人中にもこの材質の出刃包丁を使っている人は多いんですよ。