包丁を研ぐ手段はいくつかありますが、中でも定番なのがこの2つ。
「シャープナー」と「砥石」です。
「自分で家で包丁を研ぎたいんだけど、実際どっちを使うのがおすすめなの?」
なんて考えてる方も多いでしょう。
初めに言っておきますが、シャープナーと包丁では刃の付き方が全く違います。
包丁を長く使いたい人にはぜひ知っておいてほしい知識ですね。
そんなわけで、ここではシャープナーと砥石の違いについて紹介したいと思います。
シャープナーと砥石の違いは?
シャープナーと砥石の違いは何なんでしょうか?
なんとなく「包丁は砥石で研いだ方が切れ味が上がりそう」なんて思ってませんか?
でも実際はそんな単純な話ではないんです。
シャープナーも砥石も切れ味はさほど変わらない?
包丁をシャープナーで研いだときと、砥石で研いだとき。
実際のところ、切れ味自体にはさほど差はないと思ってもらって構いません。
当然プロが砥石で研いだ包丁と比べると差は出てくるでしょう。
しかし家庭で素人が研ぐ分には、むしろシャープナーの方が切れ味良くなったりすることもあるくらいです。
シャープナーでも十分満足いく切れ味を出すことができます。
簡易性を考えると、包丁や料理にこだわりがない人なら、シャープナーの方が圧倒的におすすめ。
シャープナーと砥石の違いはもっと別のところにあります。
両者の大きな違いは切れ味の持続性
シャープナーと砥石は、切れ味そのものよりもその持続性に違いがあります。
結論から言うと、
- シャープナー・・・切れ味が持続しない
- 砥石・・・切れ味が長く持続する
という感じ。
シャープナーは一時的に切れ味をよくするものであって、すぐに切れ味が悪くなっちゃうんですよ。
調理中にすぐに切れ味を復活させたいという時に使うのが本来の用途なんです。
「だったら切れ味が悪くなるたびに研ぐだけのことだ」
なんて考える人もいるかもしれませんが、これもあまりおすすめできません。
シャープナーは包丁を傷つけて切れ味を良くしている
というのも、シャープナーと砥石とでは、包丁の刃を研ぐ仕組みがちょっと違うんですよ。
こちらの画像をご覧ください。
これは砥石で包丁を研いだ時と、シャープナーで包丁を研いだ時の刃の付き方を表しています。
砥石で研ぐと真っ直ぐきれいな刃がつきます。
切れ味はもちろんのこと、その持続性も高い最高の形です。
しかし、シャープナーで研ぐと刃の表面がえぐれた形になるんです。
研ぐというよりも刃を傷つけて無理やりとがらせているイメージですね。
このとおり、シャープナーと砥石では、包丁の切れ味をよくする仕組みが全く違うんです。
ちなみにこれは、切れ味が長続きしないだけでなく、刃が欠ける原因にもなります。
楽なので安い包丁ならこれでも良いんですが、長く使いたいのであればシャープナーはあまりおすすめできません。
包丁を長く使いたいなら砥石がおすすめ
そんなわけで、包丁はなるべく砥石を使って研ぐことをおすすめします。
そもそもシャープナーは、三徳包丁や牛刀などの一般的な両刃の包丁しか研ぐことができません。
出刃包丁や柳刃包丁など、片刃の包丁を使う人はどのみち砥石を使って研ぐしかありませんからね。
ちなみに砥石はいろんな種類がありますが、家庭用で使う分には「中途」もしくは「中途と仕上げと」をセットで持っておけばOK。それほど高いものではありません。
包丁を長く使いたいのであれば、ぜひ砥石を使って包丁を研ぐことに慣れてもらいたいです。
【結論】シャープナーと砥石はそもそも用途が違う
そもそも、シャープナーと砥石を比べること自体間違っているのかもしれません。
基本的に包丁を研ぐときは砥石を使う。調理中、一時的に切れ味を取り戻したいときにシャープナーを使う。
こんな感じが良いでしょう。
シャープナーはあくまでも、楽なその場しのぎができる便利グッズ程度に考えるべきですね。
切れ味が良くなるのは間違いありませんが、その分包丁を傷つけているということは忘れないようにしたいところ。
特に良い包丁を買ったのであれば、シャープナーで楽しようとせずに、しっかり砥石を買って週1~月1くらいの頻度で研ぐことをおすすめします。
初心者でも意外と簡単に研げますしね。
ちなみに、家庭で砥石を使って包丁を研ぐなら下記のアイテムが便利。
これを使えば、初心者でも綺麗な刃を付けることができます。